関西ダンマサークルの報告2011.2


2月27日にアラナ精舎で行われた関西ダンマサークルの報告をさせて頂きます。

 日時:2011年2月27日
 場所:アラナ精舎
 参加者:18人
 午前中:自主瞑想
       お釈迦様への食事のお布施
 昼食後:関西運営会議(マーヤーデーヴィ精舎、アラナ精舎の予算、アラナ精舎の屋根ふき替えなど)
     法話:「慈悲」こそは、人類の救いです の前半を聞いたうえで、ディスカッション
     最後はお経を唱えて終了



     法話:「慈悲」こそは、人類の救いです
         ~疑問も揺らぎも生じない生き方があります~

 普通の人々は、「人生はこれで良いのか」「一体自分の人生は何?」などの疑問や揺らぎを抱えて生きている。
疑問や揺らぎの無い生き方、地に足をつけた生き方、判断能力が付いた生き方があります。
 そのためには「慈悲」が必要。
ただし、訓練が必要です。

(レジュメの抜粋)
 1~3 期待、希望するものはありますか
   *悩んだり苦しんだりしたくはない
   *人間関係を円滑に運びたい
   *影響力を身につけたい               ⇒ 結構重要
   *自分、家族、社会、国、世界の平和を望む   ⇒ 普通自分と家族、勤務先の範囲ぐらいの平和を望んでおり、
                                     国、世界までは考えていない
   *強い人間になりたい
             ↓
  ** その他全ての希望が「慈悲の実践」で確実に叶う。**
 ※経典ではぐっすり眠れる、朝気持ちよく起きられると書かれている
 ※ただし、年齢による高血圧は普通のことであり、筋収縮などの大きな病気などは起きない。
 ※人は人生法則が判っていない。
 ※流される人生は駄目。自分が操縦する人生を歩むことが必要。
 ※「呼吸よりも慈悲が重要」というぐらい慈悲は重要

 4、5 慈悲の定義
  慈悲は4種類
   ①メッター(友情)・・・一切の生命に対して「仲間」という気持ちで接する ←→ 相手を差別すると、相手から差別される
   ②カルナー(抜苦)・・・悩み苦しんでいる生命に対してその悩み苦しみから解放されてほしいという気持ち
                  他人を助けたくなる気持ち ←→ 実践するには体力、能力、財力など限度がある
                                    ←   重要なのは助けたいという気持ち(相手は一切の生命)  
   ③ムディター(喜び)・・・他人の成功、幸福を見て、「よかった」という喜びを感じること
     ※普通は嫉妬するので、素直にすっと出来るようになるには訓練が必要
   ④ウペッカー(平等心)・・・生命には同一、同等、同格などは無い。皆、同一でない個人。この差異に捕らわれず、平等心を保つ。
     ※人の違い、区別を見つけることは重要。
     ※違いを差別することは間違い。
       悪い例)①現代は西洋文化なので、障害者という発想が生まれている。
            ②人の違いをけなすことでイジメが起きる。イジメで人は傷つき、イジメる側は智慧のない人間になる。
       良い例)①多民族国家のインドでは軍人であっても、ターバンを巻く軍人を受け入れている。

 6 慈悲に条件はなし
  *「私は善い人には優しい。悪い人を裁く」と言う人には「慈悲」がない。
  *条件を付けて差別している  ← イスラム教はOK、キリスト教はNOなど
  *人間をことごとく慈しむことも完成した慈悲ではない。 ← 差別意識です
  *無制限、無条件、見返りを期待せずに「生命なら慈しむ」という立場
  *慈悲に差別は成り立たない ← 経典では「差別意識なければ神になったことである」

 7、実践の仕方
  *具体的に慈しみを感じられる(体で、経験的に)ように、徐々に実践していていく
  *1番目に自分自身に慈悲を念じてそれを実感する ← 他人や他の生命への慈悲が先だという考えは欺瞞
  *2番目は親しい人々  〃
  *3番目は一切の生命  〃
  *4番目は嫌いな、嫌っている人を念じて、自分の心の成長度合を測ってみる

 8、9 お釈迦様のアドバイス(経典の抜粋)
  *ここで人は友情の気持ちを持って、一つの方向に接して生活をする ← 心も一方向(前方)に向かっている
  *二つ目、三つ目、四つ目の方向へ、上の方向、下の方向にも友情の気持ちを持って生活をする ← 全ての方向、方向が無くなるように
     ※順番は 前 → 前と右 又は 前と左 → 前後左右 → 前後左右上下 
     ※脳は一つの方向しか認識出来ない。訓練し、二方向認識出来れば脳は開発される。
  *一切の生命に悉く、行き渡るように、怒りのない、恨みのない、偉大なる、超越した心で、無料の生命に無制限の友情、抜苦、喜び、平等心
   (慈悲)を実践する。
      ※慈悲の瞑想が進むと相手の気持ちが判り、相手の心に触れることが出来る。

 10 人生と言えば
  *曖昧、中途半端
  *不安と疑問に富み
  *よかれと思ってやってみても、良くない結果になる
         ↓
  *生命はエゴイストで、自分のことしか理解できない殻の中に生きているからです。
    理由)自分のことしか知らない。自分の事だけしか知らない人間が書いた本やアドバイスを参考にしても役に立たない。

 11 本来心には慈悲がありません
  *生命は本来「自己愛」があります
  *「自己愛」は、エゴ、自我、怒り、嫉妬などの精神病に発展する。
  *慈悲の実践によりその精神病は治り、一切の生命を無差別に、悉く、心配する心に成長させてくれる。
  *罪を犯せない心になります

    <前半終了> 

 ディスカッション
   *慈悲の瞑想する時に言葉が上滑りせずに、瞑想が実感、成長する方法は?*
     回答)1、具体的な人を想像する。
         2、テレビで悲惨な現実を見て、体感する。
         3、4つの慈悲(友情、抜苦、喜び、平等心)の中には自分が得意なものがあり、それを育てる。
         4、ニュースなど他人の出来ごとであっても自分に関連づけたり、想像してみる。
          (ニュージランド地震の被害者が仮に自分の子供、両親だとしたら)
         5、因果関係で見てみる。物事はすべて善因善果、悪因悪果であるので。


  来月はマーヤーデーヴィーで続きを行います。
アラナ精舎のように木岡様の完全無農薬の野菜が入ったみそ汁や末釜様のデザートをごちそうになったり、
寺猫?にお布施?も出来ませんが、レジュメも添付しますので時間のある方は奮ってご参加ください。

  長文、駄文で失礼いたしました。

 生きとし生けるものがお幸せでありますように

  H. T

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