関西ダンマサークルの報告2010.7


関西ダンマサークルの報告をさせていただきます。


◆7月25日(日)/アラナ精舎

 9:00 ~12:00 自主冥想

12:00~13:00 昼休み

13:00~14:00 関西運営会議

14:00~17:00 勉強会 参加者14名 


今回は“「決して失われない財産」”の後半部分を聞きました。


俗世間で財産といわれるもの、財貨、家族、能力などは自分の自由にならなかったり、衰えたりして、私達を裏切ります。今回は間違いなく自分のものだと言える真の財産についてのお話です。


<内容のまとめ>


間違いなく自分のものだと言える財産は、「信」「道徳」「慚(ざん)」「愧(き)」「学ぶこと」「施し」「智慧」の7つで、これらを七宝といいます。


○「信」「確信」

私達の生き方は確信のある、具体的で理にかなったものでないといけません。事実を知って確信に至るのですが、世の中では真実が語られないので、全てのものごとに対して確信は持てません。「信」「確信」を確立するには、自分が悪にならないように、罪にならないように気をつければ十分です。

「信」があると自信につながり、喜びがあり、失敗はありません。仕事が楽しくて嫌気が起きなくなります。


信仰にしても確信がなくて「信じる」のですが、その場合は正か邪かは五分五分です。この曖昧はダメです。仏教的な信仰は、因縁に基づいて具体的にデータを調べて結論に達する「信」で、理性に基づくものです。真理ではありませんが、真理に近くなります。

「こういうふうに心が働いてこうなる」と知っているお釈迦さまが語られるのが「真理」です。


○「道徳」

一番大事。非道徳であれば、知識があっても誰も雇いません。ある財産も無くなります。世界は道徳を重んじる人に責任をまかせます。また、道徳を重んじると落ち着いて生きられます。得た財産も逃げません。


○「慚」

悪を恥じること。「慚」があると、悪を排して曖昧なく生きます。間違っても失敗できません。責任をまかすことができます。



○「愧」

「愧」は悪・非道徳行為をおそれること。「愧」があると、注意深く、謙虚に生きるようになります。また罰・非難をおそれて、精神的安定、安穏を重んじてしっかり生きます。罪になることはしないので、失敗はしません。


○「学ぶこと」

理性を育てるために、物事の判断が出来るようになるために、真理を発見するために、最初に「学ぶこと」が必要です。学ぶことは限りなくあるのですが、人の寿命は短くて時間がないので「役に立つもの」を選んで学びます。論理的に考えて適した学問でなくてもかまいません。学べばなんでも出来ます。あと何を学んでも世界平和につながらないなら意味がありません。必須科目は「道徳」。それプラス「自分の役に立つこと」を学びます。

貧乏で生まれても知識さえあれば豊かになります。


○「施し」

与える人に得る権利が出来ます。欲しい欲しいでは逃げます。他人への貢献を大事にすると、貢献するだけだから収入が勝手についてきます。人は色々なものを必要としているから仕事はいくらでもあります。人に貢献する人は、人に愛され、守られ、エゴが無くなり、敵がいなくなります。


○「智慧」

「知識」とは違います。知識は生きるための道具で、普遍性はありません。「智慧」は真理を知ることで、普遍的で時間や場所によって変わりません。また、生きるという問題を最終的に解決します。向上して智慧という頂点に達するには、ブッダの教えを学ぶしかありません。


人間は欲に溺れて物質的な発展に必死でした。しかしそれで人生が楽になったこと、平和になったことはありません。それなのに自分の生き方が論理的か、具体的か、理にかなっているか、目的に達しているかは気にしない。ですが、私達や今の子供もこれでいいのかと何か感じています。ブッダはこれがあればみんな豊かになるよと、真の宝物を7つにして完全に発表なさいました。 <終わり>


<ディスカッション>


7/18の住吉冥想会の法話「理性ってなに?」を聴いて、各々が理性をどのように捉えたか、またその他の感想などを話して、それに引き続き「感情に溺れず理性を育てるにはどうすればいいか」等の話題を資料も参考にしながら話し合いました。


★次回の関西ダンマサークルは8/22(日)にマーヤーデーヴィー精舎で行います。


テキストは「楽しさの障害物を除去する方法 ~落ち着くことの大切さ~」

“Road blocks against happiness” ~ What stands against your happiness~


内容は過去についての分析です。


関西ダンマサークルは、マーヤーデーヴィー精舎とアラナ精舎で交互に行っていますが、どちらか一方の参加や、午後からの参加でも大丈夫ですので、どうぞ気軽にお越しください。



お幸せでありますように  YO


inserted by FC2 system