関西ダンマサークルの報告をさせていただきます。
◆6月27日(日)/マーヤーデーヴィー精舎
9:00~12:00 自主冥想
12:00~13:00 昼休み
13:00~14:00 関西運営会議
14:00~18:00 勉強会 参加者13名
今回は“「決して失われない財産」”の前半部分を聞きました。
<内容のまとめ>
財産は「人間が必要としているもの」で、財貨・家族・親族・親友やペット等の「外界の財産」と、知識・能力・技術・容色等の「内界の財産」の2つがあります。
「外界の財産」は自分の子供でも好きに出来ないように、管理出来ません。
「内界の財産」はその人自身のものなので、他人に管理されない、もしくはされにくいものです。「外界の財産」よりも「内界の財産」を身につけている方がいくらか安全です。
経済学では財産を「人の欲望を満足させ、人間が支配・処分できる物質。財」という一つの側面からみていますが、仏教では裏も表も全てみて評価します。
仏教からみた財産の特色は
○ 必要なもの、欲を満たしてくれない、欲になんとなく応じる。
ペットでも欲を満たしてくれません。言うたびに手を出してくれることはなくて、たまに応じてくれます。
○ 簡単に手に入らない。
経済学では欲望には限度がないと言うのですが、限度はあります。限度があるのに満たせないという事が問題。独身の人が結婚したいという小さな欲望も簡単には叶いません。
○得るために競争しなくてはいけない。
凶暴な人にとっても弱い人にとっても苦難です。弱い人は必要な分さえ得られません。
○ 得たものを守る、維持する、補給することが必要。
○苦労して得たものだから執着して離れがたくなり、自由を失って振り回されます。
支配するものに逆に支配されるようになって、結果として生き方が狂ってしまう。
○年を取ると要求が変わるのに、執着の為に不必要なものを捨てがたくなる。
○自分に必要があってもなくても得たものは逃げていく、変化していく、他人に取られる。
子供は大きくなると離れていくし、家はどんどん古くなります。
これらのメリット、デメリットを考慮して最終的に言えるのは、「財産には裏切られる」ということです。ものごとを全体的に考える理性のある人なら、裏切ることのない、幸福のみをもたらす、自分から逃げない、一体になる財産(Ariya dhana 聖財)について学ぶ必要が生じます。Ariya dhanaは獲得に精進しなくてはならない財です。 <終わり>
法話のあと資料も参考にしながら、どのようなからくりで感情が起こって妄想するようになるのか・心の汚れの解毒剤は慈悲とういうことから、「慈悲喜捨」のうちの「捨」について「どんな心なのか」「こういう態度が捨なのではないか」などとディスカッションしました。
勉強会のあと戒壇堂で読誦・回向して終了
★次回の関西ダンマサークルは7/25(日)にアラナ精舎で行います。
“「決して失われない財産」”の続きを聞きます。
お幸せでありますように YO